風景の採集

八太栄里/ERI HATTA 《顔のない家主》 2021, 31.8×41cm, キャンバス,アクリル 八太栄里/ERI HATTA 《愛宕灯籠のある風景4(余部町清水)》 2021, 33.3×33.3cm, キャンバス,アクリル 八太栄里/ERI HATTA 《掘る土6》 2020, 24.2×33.3cm キャンバス,アクリル 
 
八太栄里 個展 「風景の採集」
 
会期:2021/6/5(土) – 6/25(金)12:00-19:00  (日、月、祝– 休廊)
※感染症防止対策のため、オープニング・レセプションはございません。
 
MASATAKA CONTEMPORARYでは2年ぶり、2回目となる八太栄里の個展を開催いたします。
八太は日ごろ何気なく見過ごしてしまうような街並みや道端の風景を実際に歩いて切り取り、高い技術でその場の気配や時間、想いと共に絵画へ落とし込みます。
誰もがどこか懐かしいと感じるようなフラットで心地よい空気感を、初夏の爽やかな風や雨音と共にお楽しみください。
 
『風景の採集』
 
作品制作において、イメージの抽出の方法は作家によって異なる。
 
例えば、ひとつの絵を導くために習作のドローイングを何枚も手がけるという画家や同じモチーフをくり返し延々と描き続ける画家もいる。しかしそのようなプロセスは私の中に無い。「自分はドローイングが出来ない」と、とある作家の知り合いに相談したことがある。その返答は「ものを見たり写真を撮ったりする行為がドローイングに匹敵しているのではないか」というもので、私はその言葉に大いに納得し、それからiPhoneのカメラロールに保存する写真の数が増えた。
 
最近では作品制作に直接つながる場合もそうでない場合も、風景を写真におさめる行為を「風景の採集」と呼び、ライフワークのように行っている。これに関しては路上観察的な視点に大いに影響を受けているが、私の場合は対象物そのものに重点をあてるというより、自分でおさめた風景の共通点を探り、自身の潜在的な構図の取り方(ものの見方ともいえる)や、意識のポイントを明らかにしていく…そのような作品制作における自己分析のための採集なので、昨今盛り上がりを見せる路上観察シーンとは少し異なる地点にいる。
 
描くためには撮り集めたあらゆる写真から資料を取捨選択する必要があるが、その際に生じる『記憶の反復』が私にとってのイメージの抽出方法であるといえよう。
 
風景を「見たまま」ではない絵画に落とし込んでいくための必要なプロセスである。
 
以前、同会場で「浮かんでいる風景」という個展を行った際(2019年)は、集めた風景に一貫して「浮遊感」を見出し抽象的ではあるがひとつのまとまりとして提示した。
 
それは目に見えない人の気配というものの手がかりを自分なりに見つけるキーワードであったが、今回は暮らしの息遣いから実在と不在に至るまで、風景の採集を行う中でひとつの標的として浮かび上がる「気配」に、より接近して描いている。
 

 
八太栄里 ERI HATTA
 
Artist HP : http://ellie.egoism.jp/
 
1989年 京都府生まれ
 
2011年 大阪デザイナー専門学校 研究科イラストレーションコース卒業
 
<個展>
2020年
「在りし日の標」/ 芝田町画廊(大阪)
 
2019年
「経年のゴースト」/ GALLERY龍屋(愛知)
「浮かんでいる風景」/ MASATAKA CONTEMPORARY(東京)
 
2018年
「忘れようとしても思い出せない」/アトリエ「空白」(大阪)
「いたかもしれない」/GALLERY SPOON(大阪)
 
2017年
「気配、滅んでいくまで」/GALLERY龍屋(愛知)
「暮れる日」/AIR南山城村(京都)
「心象とドローイング」/GALLERY SPOON(大阪)
「エンドロール」/The Artcomplex Center of Tokyo(東京)
 
2016年
「Missing」/芝田町画廊(大阪)
 
2015年
「いつかの海のよう」/The Artcomplex Center of Tokyo(東京)
 
2014年
「昨日の光-記憶のゆくえ-」/芝田町画廊(大阪)
「昨日の光」 /The Artcomplex Center of Tokyo(東京)
 

<企画展・アートフェア>
2021年
かめおか霧の芸術祭「線を引き続けるためのプラクティス」/ 亀岡市文化資料館(京都)
 
2020年
「美の予感2020 -平面・特異点のカナリア-」/ 高島屋美術画廊
「ニュースターアートコレクション」/ 松坂屋名古屋店
 
2019年
ART in PARK HOTEL TOKYO 2019
 
2018年
ART OSAKA 2018
神戸アートマルシェ2018
 
2017年
ART NAGOYA 2017
遺され村の美術展(滋賀県大津市葛川細川集落)
ART OSAKA 2017
handpicked artists/MASATAKA CONTEMPORARY(東京)
 
2016年
ART NAGOYA 2016
新、アーティスト展 VOL.4 -From West-/MASATAKA CONTEMPORARY(東京)
Japanese Women Artists/Bernarducci Meisel Gallery(ニューヨーク)
神戸アートマルシェ2016
Cute and Sweet,But…/MASATAKA CONTEMPORARY(東京)
くどやま芸術祭2016(和歌山県伊都郡九度山町)
 
2015年
ART NAGOYA 2015